日本薬局方乾燥甲状腺 チラーヂン末 販売中止




2014年10月「チラーヂン末」販売中止の案内が出されました。
あすか製薬「チラーヂン末」販売中止予定のお知らせ

2016年3月末をもって経過措置期間満了しました。
2016年4月から『チラーヂン末』という商品名での保険請求はできません。


1950年から65年以上使われたお薬。
東日本大震災のとき、品薄になってテンヤワンヤしたのを思い出します。


甲状腺ホルモン製剤には
乾燥甲状腺末「チラーヂン末」と
レボチロキシン(T4)「チラーヂンS」
リオチロニン(T3)「チロナミン」
の3種類があります。

T4は体の中で脱ヨウ素化されてT3となり効力を発揮します。

T4製剤は最高血中濃度6~7時間、半減期が7日間ととても長くゆっくりじっくり効果を示し、甲状腺ホルモン血中濃度も維持しやすいのが特徴です。

T3製剤はT4製剤に比べて腸管からの吸収がよく、とてもはやく効果を示すのですが、半減期が短く効果が長続きせず、副作用が出やすいとされています。

乾燥甲状腺末は動物の甲状腺をすり潰して粉末にしたもので、T4/T3含有比が 3~5 と一定ではありません。

そのため、現在では殆ど使われていません。


現在、甲状腺機能低下症治療ではT4製剤が用いられることが多いです。


販売中止の理由は明らかにはされていませんが、上記のように、使用量が減ってきた。また、原料の調達が困難になってきた、ということが考えられます。


T4で効果がイマイチな人が、チラーヂン末に替えみたら、調子が良くなったという方もいらっしゃいます。

いまだに、チラージン末の処方箋も見ますし、販売中止は残念です。



代替薬には・・・
T4製剤のチラーヂンS錠、チラージンS散か
T3製剤のチロナミン錠
があります。

慢性甲状腺炎の適応はT4になく、甲状腺機能障害による習慣性流産及び不妊症の適応はT4,T3にありません。

しかし、臨床上は甲状腺機能低下症の治療の範疇に含まれますので、甲状腺ホルモン補充療法としてT4製剤およびT3製剤は代替可能と考えられます。


切替え時の投与量の目安
一律に換算量を定めることはできません。
臨床症状・検査値をみながら患者ごとの対応が必要です。
目安は以下のとおりです。

一般名  乾燥甲状腺    レボチロキシン(T4)  リオチロニン(T3)
商品名  チラーヂン末   チラーヂンS錠/散    チロナミン錠  
     40mg~60mg     100μg         25μg